法化と非法化
今回の講義は、前回からの講義の続きである「法化と非法化の概観」の「非法化」について焦点を当てていったものである。
法化とはあらゆる事件や争いを国家のフォーマルな形に押し込んでいくものである。そして非法化は法化と逆の動きを持つものではあるが、関係性は相補的であるといえる。
法化の事件処理の方法は、具体的に言うと審決をもって解決させる方法である。つまり裁判で訴訟を行うのである。この方法を用いることは「法」の下に物事を解決させるという絶対性と平等性を持つ。
しかし労力と時間がかかることや、たとえば離婚調停で賠償金を求めることはできても「愛のある家庭」に戻すというような、本質的な問題解決にならないことがある。このように「法」を用いることは、近代国家を形成する上で非常に有効な手段であったことは確かであるが、完全なものとはいえないのである。
よって1970年代のアメリカから「非法化」の動きが高まってきた。非法化の具体的な方法は調停である。つまり和解や合意を導出させるのである。ロジャーフィッシャー著『Getting To Yes』とウィリアムユーリー著『Getting Past No』には調停をいかに進めるかについて書かれている。